ポイントまとめ:
DBSはシンガポール最大の銀行で、与信枠・貿易金融・対面での窓口サポートを必要とする日常バンキングに適しています。
DBSとAirwallexの最大の違いは国際送金にあります。Airwallexは120以上の国の現地送金ネットワークを活用して送金手数料と為替コストを抑える一方、DBSはほとんどの海外送金をSWIFT経由でルーティングします。
Airwallexはより多くの通貨オプション、低コスト、そしてDBSには備わっていない経費管理や決済ゲートウェイなどのツールを提供しています。
DBSとAirwallexの比較は、シンガポールへの進出を検討している企業が金融プラットフォームを選ぶ際によく直面する選択です。どちらも決済と口座機能を提供していますが、想定するビジネスのニーズはまったく異なります。
DBSは融資・貿易金融・専任担当者・実店舗など、フルバンキングサービスを提供する伝統的な銀行です。Airwallexは海外への決済、複数通貨口座、そして日常的に海外送受金を行うチームのためのデジタルツールを提供する、MAS認可の金融プラットフォームです。
本ガイドでは、手数料・機能・送金スピード・口座開設の手順を詳しく比較し、それぞれのサービス内容を把握した上で、ビジネスに適した方を選べるよう解説します。
DBSとは?
DBSはシンガポール最大の銀行で、地域内で50万社を超える中小企業¹にサービスを提供しています。普通預金口座・複数通貨口座・貿易金融・運転資金融資・法人カードなど、幅広いビジネスバンキングサービスを揃えています。
専任担当者・融資サービス・実店舗でのサポートを必要とする企業にとって、DBSは最初の選択肢となることが多いです。MAS(シンガポール金融管理局)の認可を受けています。
知っておきたいポイント: DBSは伝統的な銀行です。シンガポール預金保険公社(SDIC)の保護スキームにより、SGDの預金は最大S$100,000まで¹保護されます。これは銀行以外の金融プラットフォームには適用されない保護です。
Airwallexとは?
2015年設立のAirwallexは、世界20万社以上が利用するグローバル金融プラットフォームです。シンガポールではMASより主要決済機関(Major Payment Institution)のライセンスを取得しています。
Airwallexは銀行ではありません。融資や実店舗の代わりに、複数通貨口座・国際送金・コーポレートカード・経費管理・決済の受け取りをひとつのプラットフォームで提供します。海外との資金移動が多く、従来の銀行より低コスト・高速な送金を求める企業向けに設計されています。
DBSとAirwallexを比較:機能・メリット
DBSとAirwallexは一部の機能で重なりますが、海外対応力・デジタルツール・EC対応力では大きな差があります。
シンガポールへの進出を検討する企業に関連性の高い機能について、両者を比較します:
機能 | DBS | Airwallex |
|---|---|---|
現地銀行口座情報付き複数通貨口座 | 13通貨¹ | 20以上の通貨 |
海外送金対応 | SWIFT経由30以上の通貨;PriorityPay²で8カ国のDBS口座へ即時送金 | 200以上の国 |
送金手数料 | S$0〜S$30(固定)+代理銀行手数料³ | 120以上の国への現地送金は無料;SWIFTはS$20〜S$35 |
送金スピード(国内) | 当日 | 当日 |
送金スピード(海外) | DBSネットワーク内は即時⁴;SWIFT経由は1〜4営業日² | 93%が当日着金 |
決済リンク | ||
決済ゲートウェイ | ||
一括送金 | ||
経費管理 | ||
承認ワークフロー | ||
会計ソフト連携 | Xero、QuickBooks、Financio¹ | Xero、NetSuite、QuickBooks、Shopifyほか |
現地サポートチーム |
本表の情報は2026年4月1日時点の内容に基づき確認済みです。
DBSの強み
DBSは伝統的な銀行としての充実したサービスを提供します。与信枠・運転資金融資・貿易金融・専任担当者など、Airwallexでは対応していない機能を幅広く利用できます。
DBSはPriorityPay経由で自社のリージョナルネットワーク内への即時送金も可能です。シンガポール・香港・中国・インド・インドネシア・マレーシア・台湾・タイをカバーしています。
国内取引では、設立3年未満の企業向けのスターターバンドルにより、FAST・GIRO送金が無制限で無料、かつ初年度の手数料が免除されます。ビジネス複数通貨口座(Business Multi-Currency Account)では、月50回のFAST・GIRO送金が無料¹です。
DBSのメリット・デメリット
メリット | デメリット |
|---|---|
フルバンキング:融資・貿易金融・当座貸越 | S$50の年会費+残高がS$10,000¹を下回ると月S$40のサービス料 |
SDICによる最大S$100,000の預金保険¹ | 為替手数料の上乗せ率が事前非公開 |
DBSネットワーク内への即時送金⁴ | EC向けの決済ゲートウェイ・決済リンクなし |
専任担当者 | 経費管理ツールなし |
シンガポール各地の実店舗ネットワーク | オンライン口座開設はシンガポール市民/PRが全持分を保有する企業のみ¹ |
本表の情報は2026年4月1日時点の内容に基づき確認済みです。
Airwallexの強み
Airwallexは海外送受金に特化して設計されています。20以上の通貨で現地通貨口座を開設でき、現地の銀行口座情報を通じて海外顧客からの入金を受け取ることができます。高額なSWIFT手数料は不要です。
Airwallexがとりわけ優れているのはデジタルツールの面です。130以上の通貨・180以上の国で決済を受け付ける決済ゲートウェイ、決済リンク機能、そしてShopify・WooCommerce・Magentoなどの主要プラットフォームとのダイレクト連携が可能です。
さらにAirwallexには、経費管理・承認ワークフロー・一括送金機能も標準搭載されています。すべてひとつのプラットフォームで完結します。
Airwallexのメリット・デメリット
メリット | デメリット |
|---|---|
20以上の通貨での現地通貨口座 | 銀行ではない——融資・当座貸越・与信枠なし |
現地送金ネットワーク経由で120以上の国への無料送金 | 実店舗なし |
EC向け決済ゲートウェイ | |
経費管理と承認ワークフローを標準搭載 | |
月額手数料・年会費・最低残高要件なし |
本表の情報は2026年4月1日時点の内容に基づき確認済みです。
DBS vs Airwallex:決済機能の詳細比較
上表では各プラットフォームの機能を整理しましたが、このセクションでは差が最も大きい3つの領域についてさらに詳しく解説します。
送金
DBS
国内送金については、DBSのビジネス複数通貨口座ホルダーは月50回のFAST・GIRO送金が無料¹です。
国際送金には主に2つのルートがあります:
PriorityPay——シンガポール・香港・中国・台湾・インド・インドネシア・オーストラリア・ベトナムのDBS口座への送金は即時着金で、電信送金手数料なし。USD・EUR・GBP・CAD・CHF・AUD・NZD・JPY・SGD・HKDの主要10通貨に対応。
SWIFT——DBSネットワーク外への送金はDBS IDEAL経由でS$30固定手数料+代理銀行手数料が発生します。30以上の通貨に対応し、通常1〜4営業日かかります²。
Airwallex
Airwallexは国際送金の90%超をSWIFTではなく現地送金ネットワーク経由でルーティングします。大半のケースでSWIFT手数料が不要で、送金の93%が同営業日中に着金します。
SWIFT送金の場合、手数料はS$20〜S$35です。シンガポール国内送金はFASTが無制限・無料です。
決済ゲートウェイと決済リンク
DBS
DBSはDBS MAX²を通じてQRコード・PayNow決済(小売向け)、3Dセキュア対応のクレジットカード認証をサポートしています。ただし、DBS単体でのECサイト向け決済ゲートウェイは提供していません。
Airwallex
Airwallexの決済ゲートウェイは160以上の現地決済手段を通じて180以上の国での決済受け取りに対応しています。Shopify・WooCommerceなどの主要ECプラットフォームとネイティブ連携が可能です。
オンライン販売や越境ECを行う企業にとって、ここが両プラットフォームの最も明確な差といえます。
カード
DBS
DBSは中小企業向けに2種類のデビットカードを提供しています:
DBS Business Advance Debit Card——年会費無料で、Visa取引全体に0.3%のキャッシュリベート。
DBS Business Advance+ Debit Card——年会費無料で、無制限1%キャッシュバックと200以上の国・地域での全通貨に対してFX手数料S$0。
いずれのカードもシンガポールで発行され、発行費用は無料です。
Airwallex
Airwallexのコーポレートカードは、バーチャル・物理カードともに60以上の市場で無料発行できます。カードの基本通貨での決済には海外取引手数料がかかりません。
コーポレートカードは経費管理ツールと直接連携しており、従業員の支出をリアルタイムで追跡・承認できます。
DBS vs Airwallex:手数料の詳細比較
手数料面が、両プラットフォームの差が最も鮮明に出るポイントです。DBSは複数の項目にわたる複雑な手数料体系を持つ一方、Airwallexは大半の手数料を透明性高く、利用量に応じた体系で設定しています。
手数料 | DBS | Airwallex |
|---|---|---|
口座年会費 | S$50/年(標準Business MCA)³ | 無料 |
月額口座手数料 | S$10/月(スターターバンドルのみ)¹ | 無料 |
月次サービス料 | 平均日次残高がS$10,000¹未満の場合S$40/月 | 無料 |
国内送金(FAST/GIRO) | DBS IDEAL経由で月50回FAST+50回GIRO無料(標準MCA)¹;スターターバンドルは無制限無料¹ | 無制限無料 |
国際送金(現地送金ネットワーク経由) | 非対応 | 120以上の国へ無料 |
国際送金(SWIFT経由) | DBS IDEAL経由でS$30固定+代理銀行手数料³ | S$20〜S$35 |
国際送金の受け取り | 1件あたりS$10の手数料³ | 20以上の現地通貨口座への着金は無料 |
為替手数料 | 事前非公開¹ | 主要通貨0.4%;その他通貨0.6% |
本表の情報は2026年4月1日時点の内容に基づき確認済みです。
この比較から、3つの点が浮き彫りになります。
第一に、DBSの手数料体系には変動要素が多く、年会費・月次サービス料・最低残高要件が重なることで、月ごとのコストが読みにくくなります。
第二に、DBSは為替手数料の上乗せ率を事前に公開していないため、送金前に実際のコストを把握しづらい面があります。Airwallexは銀行間為替レートに対し0.5%の為替手数料を上乗せする仕組みで、手数料は事前に表示されます。
第三に、DBSは国際送金を受け取るたびにS$10の手数料が発生します。Airwallexは20以上の通貨口座への着金に手数料を課しません。
口座開設:DBS vs Airwallex
口座開設の方法、そしてオンライン申請の対象者については、申し込み前に確認しておく価値があります。
DBS | Airwallex | |
|---|---|---|
オンライン開設の対象 | シンガポール市民または永住者が全持分を保有するシンガポール法人¹ | シンガポール登録企業すべて |
口座開設手数料 | オンライン申請経由のシンガポール完全内国人所有法人は免除¹ | 無料 |
最低初期入金額 | なし | なし |
必要書類 | UEN、全口座利用者の連絡先情報;追加書類が必要な場合あり | UEN、ACRA事業登記情報、取締役ID、住所証明 |
対面訪問 | 外国人株主がいる企業は要 | 不要 |
本表の情報は2026年4月1日時点の内容に基づき確認済みです。
DBS口座開設
シンガポール市民または永住者が全持分を保有する企業であれば、DBS Business Multi-Currency Accountをオンラインで約10分で申請できます。
外国人株主や外国人取締役がいる企業はオンライン申請を利用できません。専任担当者を通じ、支店での対面面談の予約が必要で、プロセス全体で数日〜数週間かかることがあります¹。
Airwallex口座開設
シンガポール登録企業であれば、株式構成に関わらず、Airwallexのアカウントをオンラインで申請できます。基本的な事業情報の提供と標準的なKYC(本人確認)審査が必要で、多くの場合、数営業日以内に承認されます。
シンガポール進出企業がAirwallexを選ぶ理由
海外への支払い・海外からの入金・複数通貨での経費管理など、国際的な資金移動が多い企業にとって、Airwallexは一貫してコストが低く、スピードが速く、柔軟性も高い選択肢です。
月額手数料・年会費・最低残高要件なし
20以上の通貨での現地通貨口座
現地送金ネットワーク経由で120以上の国への無料送金
主要通貨の為替レートは銀行間レート+0.4%(従来の銀行比で為替手数料を最大80%削減)
さらに、DBSでは提供されない以下のツールもAirwallexアカウントに標準搭載されています:
180以上の国で180以上の通貨の決済を受け付ける決済ゲートウェイ
海外取引手数料なしのコーポレートカード
承認ワークフロー付き経費管理
Xero・NetSuite・QuickBooks・Shopifyほかとの連携
よくある質問(FAQ)
国際送金はAirwallexとDBSのどちらが有利ですか?
定期的に国際送金を行うほとんどの企業にとって、Airwallexの方がコストを抑えられます。120以上の国の現地送金ネットワークを活用して無料で送金でき、為替手数料の上乗せ率も銀行間レート比0.4%〜0.6%と事前に公開されています。DBSはほとんどの国際送金をSWIFT経由でルーティングし、S$30固定手数料+代理銀行手数料が発生します。また為替手数料の上乗せ率は非公開です。
香港・中国・インドなど、DBSネットワーク内の国へ送金する場合は、DBS PriorityPayが電信送金手数料なし⁴で即時送金を提供しています。ただしこれはDBS間の送金に限定されます。
AirwallexとDBSを併用することはできますか?
はい。与信枠・融資・国内バンキングにDBSを使いながら、国際送金・複数通貨口座・経費管理にAirwallexを活用する企業も多くあります。与信枠や融資が不要な場合は、決済・カード・経費管理・複数通貨口座をひとつにまとめたAirwallexをメインの金融プラットフォームとして活用することも可能です。
DBSはオンラインビジネス向けの決済ゲートウェイを提供していますか?
DBSは独立したECサイト向け決済ゲートウェイを提供していません。DBS MAXは小売向けのQRコード・PayNow決済をサポートしていますが、ShopifyやWooCommerceとのフルオンラインチェックアウト連携に相当するサービスはありません²。Airwallexは180以上の国で180以上の通貨の決済を受け付ける決済ゲートウェイを提供しています。
DBSのビジネス口座の最低残高はいくらですか?
標準のDBS Business Multi-Currency Accountでは、平均日次残高がS$10,000¹を下回ると月S$40のサービス料が発生します。設立3年未満の企業向けのスターターバンドルには最低残高要件はありませんが、月S$10の固定手数料がかかります¹。
Airwallexはシンガポールで安全・合法に利用できますか?
はい。Airwallex (Singapore) Pte. Ltd.はMAS(シンガポール金融管理局)より決済サービス法2019に基づく主要決済機関(Major Payment Institution)のライセンスを取得しています。顧客の資金はMASのセーフガード要件に基づき、世界有数の金融機関に保管されています。PCI DSS・SOC1・SOC2のセキュリティ基準を満たしています。
外国人所有の企業はDBSのオンライン口座開設を利用できますか?
いいえ。DBSのオンライン口座開設は、シンガポール市民または永住者が全持分を保有するシンガポール法人のみが対象です¹。外国人株主や外国人取締役がいる企業は、専任担当者が関与するプロセスが必要で、支店での対面訪問が求められます。
出典:
dbs.com.sg/sme/day-to-day/accounts/dbs-business-multi-currency-account
dbs.com.sg/sme/day-to-day/payments.page
dbs.com.sg/documents/276102/282855/pricing-guide.pdf
DBS PriorityPay product sheet
dbs.com.sg/sme/day-to-day/business-cards/dbs-visa-business-advance-debit-card
dbs.com.sg/corporate/solutions/ideal/comprehensive-services
airwallex.com/sg
本記事は法律・税務・専門的アドバイスを提供するものではなく、また専門家への相談に代わるものでもありません。内容の正確性・完全性・最新性について、Airwallexは明示または黙示を問わず一切の表明・保証を行いません。更新をご希望の場合は、[[email protected]] までお問い合わせください。Airwallex (Singapore) Pte. Ltd.(201626561Z)はMASより主要決済機関のライセンスを取得しています。
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Shermaine Tan
Manager, Growth Marketing
Shermaine spearheads the development and execution of content strategy for businesses in Singapore and the SEA region at Airwallex. Leveraging her extensive experience in eCommerce, digital payment solutions, business banking, and the cross-border industry, she provides invaluable insights that guide businesses through the complexities of global commerce. Specialising in crafting relevant and engaging content that resonates with business owners, her work is designed to drive growth and innovation within the fintech and business economy space.


