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Published on 31 March 2026•5分

AIエージェントで財務業務はどう変わる?

Justin Yek
Vice President of Finance

AIエージェントで財務業務はどう変わる?

AIエージェントとは、目標を与えると、自分で手順を考えて業務を進めるAIです。財務・経理では、支払い、月次決算、差異分析(数字が予算や計画とずれた理由を調べる作業)を任せる使い方が広がりつつあります。この記事では、その仕組みと、導入の前に整えておきたい土台を説明します。

※サービス提供状況:グローバル口座(外貨口座)、海外送金・両替、法人カード、経費管理、請求書支払い、会計ソフト連携は、日本法人向けには現在提供準備中です。海外法人の場合は、法人の所在国・地域と審査条件により利用できる場合があります。日本法人が現在ご利用いただけるのはオンライン決済です。

AIエージェントとは?これまでの財務のAIと何が違う?

従来の財務向けAIは、要約、予測、レポート作成、異常の検知など、情報を出すことが中心でした。AIエージェントは、その情報をもとに行動する点が違います。

ルールを設定しておけば、エージェントが目標の達成手段を自分で判断します。自社のシステムやデータをもとに、計画し、判断し、行動します。そのたびに指示を出す必要はありません。

多くの財務チームは、バラバラのシステム、整理されていないデータ、送金の失敗、海外取引の複雑さに悩んでいます。AIの活用は、請求書処理や照合を速くするだけでなく、こうした悩みの解消にも役立つ可能性があります。

AIエージェントは、財務のどんな業務を任せられる?

支出管理、月次決算、差異分析などが代表例です。現時点では人が確認しながら使う場面が中心で、エージェントが自律的に進める形は、これから広がると見込まれる将来像です。

仕入先への支払い

AIはすでに、取引の分類の提案、ポリシーとの照らし合わせ、月次決算前の異常検知などで、経費管理を効率化しています。海外の例として、シンガポールの資産運用プラットフォームEndowusは、AirwallexのAI搭載の支出管理を使い、承認と照合の工程を効率化しています(日本法人向けの経費管理は提供準備中です)。

今後は、ルールを設定しておけば、エージェントが定型的な支払いを処理できるようになると考えられます。たとえば、承認済みの仕入先へ上限額の範囲内で支払い、通常と異なる取引は担当者に確認し、資金繰りに合わせて支払い時期を調整します。担当者は、人の判断が必要なケースに集中できます。

月次決算

月次決算では、AIが取引の自動照合、不整合の検知、修正の提案を行い、処理が速くなっています。数日かかっていた照合が数時間で終わる例もあります。

将来は、エージェントがシステムをまたいでデータを集め、定型の仕訳を起票し、差異を解消し、財務諸表の下書きを作る流れも考えられます。担当者は、プロセスを監督し、成果物を確認する役割になります。

差異分析

差異分析では、AIが大量のデータから異常なパターンを見つけ、売上・コスト・利益率が変わった要因の候補を挙げます。担当者は、有力な説明がすでに整理された状態から分析を始められます。

さらに、エージェントが仮説を検証し、市場の変化や仕入先の遅れなどの外部要因も考慮して、最も有力な説明と具体的な打ち手を示す形も考えられます。

AIエージェントを使うために、先に整えておくことは?

先に整えるのは、AIが取引、ルール、業務の流れを読み取り、実行できる仕組みと、整理されたデータです。AIが進化しても、ポリシーを決め、統制の枠組みを定め、重要な判断を下すのは、引き続き財務チームの役割です。

具体的には、次の3点が土台になります。

  • API(外部のシステムと連携するための窓口): エージェントがデータを取り出し、処理を動かすために使います。

  • 統合されたデータ: 取引やルールがシステムごとに分かれていると、エージェントは全体を把握できません。

  • 証憑のデータ化: 電子帳簿保存法により、メールやインターネットでやり取りした取引データ(電子取引データ)の電子保存は、2024年1月から対応が必要になりました。取引データが電子で整理されていれば、AIに任せる範囲も広げやすくなります。

Airwallexは、API、リアルタイムのデータ、グローバル対応の機能を1つのプラットフォームにまとめる方針で、財務業務の自動化に取り組んでいます。日本法人が現在利用できるのはオンライン決済です。

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よくある質問

AIエージェントと、これまでの財務向けAIは何が違いますか?

従来のAIは、要約、予測、異常検知など、情報を出すことが中心でした。AIエージェントは、ルールと目標にもとづいて、自分で判断して行動する点が違います。

AIエージェントに、支払いや月次決算を全部任せられますか?

現時点では、人が確認しながら使う場面が中心です。ポリシーの設定や統制の枠組みの決定、重要な判断は、引き続き財務チームが担います。

AIエージェントを使う前に、何を準備すればよいですか?

まず、取引やルールを1か所で把握できる仕組みと、外部システムと連携するAPI、整理されたデータが必要です。電子取引データの電子保存など、法令に沿った証憑の管理も整えておくと安心です。

導入を先送りするとどうなりますか?

急いでシステムを作り直す状況になると、選択肢が狭く、期限が厳しく、リスクが高くなりやすくなります。早めに備えておけば、自社のペースで進められます。

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Justin Yek
Vice President of Finance

Justin Yek was the Vice President of Finance at Airwallex where he led the global finance team. During his 3.5 years in Airwallex, he was instrumental in driving key initiatives beyond finance, including corporate development, new market expansion and financial partnerships. Justin brought a unique perspective to his role, combining a background as a former entrepreneur and software engineer with over a decade of investment banking expertise from Morgan Stanley and Citi.

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